眼科 OPHTHALMOLOGY

診療科 <眼科>

概要・特色

当科では現在、眼科医3名体制で診療を行なっています。白内障、緑内障、網膜硝子体疾患をはじめとする幅広い眼科疾患に対応し、備北地区のみならず島根県南部を含む広い地域の医療機関と連携しながら診療にあたっています。
一般外来は月曜日から金曜日まで行っており、火曜日・木曜日は午前のみの診療となっています。午後は特殊外来を設け、専門的な診療にも対応しています。
手術は火曜日・木曜日の午後に行っています。白内障手術をはじめ、緑内障手術や硝子体手術などにも対応しており、近年は増殖糖尿病網膜症や裂孔原性網膜剥離など、手術を必要とする網膜硝子体疾患についても積極的に受け入れています。また、加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症などに対する硝子体内注射も行っています。
地域の中核病院として、可能な限り地域内で専門的な眼科診療を完結できるよう努めています。一方、当院での対応が困難で、より高度な検査や治療を必要とする場合には、広島大学病院をはじめとする高次医療機関と連携し、適切にご紹介しています。

対象疾患

1.白内障

白内障は眼球の中のレンズの役割をしている水晶体が濁ってしまう疾患です。通常は加齢とともに進行し、徐々に見えにくくなっていきます。点眼で進行をわずかに遅らせることができますが、治療は手術を行うことしかありません。手術は年々質が向上しており、より傷口が小さくなって患者様の負担が少なくなってきています。また、乱視矯正のレンズも開発され、より裸眼での視機能改善が期待できるようになっています。最近では通院での手術も可能となってきていますが、当院では入院での手術のみを行っています。入院日・手術日・翌日退院と基本的に2泊3日としています。

2.緑内障

緑内障は様々な原因で眼圧が上昇し、視神経を障害することによって視野が狭くなっていく疾患です。最近では眼圧がそれほど高くないのに緑内障になり進行していく正常眼圧緑内障も増加しています。初期ではほとんど自覚症状がないため検査を行わないと気付かないことが多く、ドックなどでの検査が病気の発見に有用です。緑内障の場合、一旦失った視機能は改善することがないため早期発見・早期治療が基本となります。はじめは点眼によって眼圧を下げて治療を開始し、点眼で治療が不十分である場合にレーザーや手術による治療が必要になります。

3.網膜硝子体疾患

(1)網膜剥離

網膜に穴があくことによってその下に水が入り込み、はがれてしまう疾患です。ボクシングなどの外傷が有名ですが、加齢に伴う自然発生によるものが最多です。早期に手術を行わないと失明の危険が高く、当科でも症例によって硝子体手術・網膜復位術を行っております。

(2)黄斑前膜

加齢に伴って硝子体が縮み、網膜から離れる際に硝子体の一部が網膜に残ってしまい、網膜を変形させてしまう疾患です。歪みや視力低下が生じることが多く、状態によっては硝子体手術によって網膜に張り付いた膜を除去する治療を行います。

(3)黄斑円孔

黄斑前膜同様に硝子体が網膜から離れる際に黄斑部を引っ張ってしまい、穴があいてしまう疾患です。中心暗点(中心だけ見えにくい)・視力低下・歪みなどの症状が出ます。硝子体手術によって穴をふさぐことができますが、術後にうつ伏せが必要になります。

(4)糖尿病網膜症

糖尿病による合併症の一つで、網膜の毛細血管が障害されて、進行すると出血や網膜剥離を起こし、失明する可能性もある疾患です。初期は内科医と連携して経過観察でよいのですが、進行してくるとレーザー治療が必要になったり、さらに進行すると硝子体手術によって出血や網膜剥離の治療を行うこともあります。

(5)網膜静脈閉塞症

高血圧や加齢による動脈硬化により網膜の静脈が閉塞していまい、出血を起こしたり、網膜の中心の黄斑部が腫れてしまうことで視力低下を起こす疾患です。黄斑部が腫れている場合にはレーザー治療や注射(抗VEGF剤・ステロイド)が有効です。それでも効果がない場合には硝子体手術が有効であることがあります。

4.翼状片

主に鼻側の結膜(白目)から角膜(黒目)に向かって三角形の組織が伸びてくる疾患であり、紫外線が原因と言われています。小さい頃は見た目が悪い以外は特に視機能に影響はありませんが、大きくなってくると乱視が出てきて見えにくくなったり、さらに中心に近づくと直接じゃまになって見えにくくなることもあります。治療としては黒目から翼状片を剥離して切除する手術となります。

5.加齢黄斑変性

加齢に伴い網膜の下の脈絡膜から新たに網膜方向に血管が伸びてきて、周囲の網膜を傷害する疾患です。主に網膜の中心の黄斑部に生じることが多く、視力低下や歪みが生じます。診断の際には網膜・脈絡膜の血管造影検査が必要であり外来で行っています。治療としてはレーザー・光線力学的療法(PDT)・抗VEGF剤の注射・ステロイドの注射などがありますが、現在ではほとんど抗VEGF剤の注射が行われています。注射に反応が悪い場合にはPDTが必要になることがありますが、当院にはその設備がないため広島大学などへの紹介させていただくことがあります。

診療実績

  2021年度 2022年度 2023年度
白内障手術 628 544 600
網膜硝子体手術 83 81 52
緑内障手術 32 25 38
眼瞼手術 2 1 1
その他 21 26 32
網膜光凝固術 31 35 32
後発白内障手術 41 47 43
計 838 759 798

スタッフ紹介

PROFILE
大田 啓貴(おおた ひろき)
診療科 眼科
役職 眼科医長
卒業年 平成27年
専門分野 眼科一般、網膜硝子体
資格・認定医 日本眼科学会専門医認定医
難病指定医
略歴 平成27年 順天堂大学医学部医学科 卒業
平成29年 広島大学 視覚病態学 入局
平成30年 県立広島病院 医員
令和2年 JA尾道総合病院 医員
令和5年 東邦大学医療センター大森病院 院内助教
令和6年 広島大学大学院医学系研究科 医員
コメント 広島県北地域の医療に貢献できるよう頑張ります。
PROFILE
竹田 雅彦(たけだ まさひこ)
診療科 眼科
卒業年 令和4年
略歴 令和4年 広島大学 卒業
令和4年~令和5年度 県立広島病院 初期研修
令和6年 広島大学病院 視覚病態学教室
コメント 県北の医療に貢献できるよう努めて参ります。
何卒よろしくお願いいたします。
PROFILE
稲田 瑛介(いなだ ようすけ)
診療科 眼科
卒業年 令和5年
略歴 令和5年 近畿大学医学部医学科 卒業
令和5年-令和6年 県立広島病院 初期研修修了
令和7年 広島大学病院 視覚病態学教室 入局
コメント 広島県北部の医療に貢献できるよう日々の診療に取り組みます。
よろしくお願いいたします。