看護師 藤田佳恵

新人時代は大変だったが、「患者さんがげんきになるお手伝いができる」を実感

看護学校を卒業後、市立三次中央病院に就職し内科病棟へ配属されました。内科病棟では
いろんな検査や処置があり、新人時代は一つ一つを覚え、実践出来るようになるのが大変でした。それでも患者さんとかかわっていく中で、自分の声掛けで患者さんに笑顔がみられることもあり、「私にも患者さんが元気になるお手伝いができるんだ」と嬉しくなったことを覚えています。新人時代に患者さんが退院される時、その娘さんからいただいた手紙は励みになり、今でも大事に持っています。

不安と緊張の中にいる入院患者さんとご家族に寄り添い支えるのが看護師の仕事

ここ数年のコロナ禍で患者さんとご家族との面会が制限されました。ようやく徐々に制限解除がされはじめました。ご家族との面会時に患者さんが見せる笑顔をみると、看護師だけでは「この笑顔は引き出せないな」と思いました。
人は体が弱ると心も弱ります。患者さんは慣れない入院生活や治療を受けられることに不安や緊張を抱かれています。患者さんが少しでも安心して入院生活を過ごしていただくことができるよう、寄り添い支援していきたいと日々思っています。

患者さんの数だけ看護があり、「絶対正しい答え」もない。「最善」を常に探し続けていきたい

残業もあるし、夜勤もあるし、覚えることもたくさんあるし、イメージしていた「大変な仕事」はそのままかもしれません。しかし、入院患者さんが元気になられて退院される時、
「ありがとう」と言ってくださる瞬間、看護師になって良かったなあと思えるのは、とても貴重な体験です。看護師の仕事は、いくら経験しても「正解」がわからないこともあります。「ああすればよかったかなあ」「どうしてあげるのがよかったのか」と常に悩んでばかりかもしれません。「絶対に正しい答え」はなく、患者さんやご家族からいろいろな情報を聞き、患者さんとご家族にとって最善を求め続けるのが看護の仕事だと思っています。