看護師 岩本萌恵

「今、辞めたら、後悔する」と思ったのは、患者さんとの会話が自然な形でできるようになった時

私が看護師になったのは、母親が看護師であり、身近に感じる職業であったことが影響しているかもしれません。高校時代、進路決定の際に特にやりたい仕事があったわけではなく、看護師はイメージできたので選択したというのが正直なところです。学生時代も「看護師の道を選んでよかったのかなあ」と思ったり、「でも、選んでしまったし・・・」という風に揺れながら過ごしていました。実際に、看護師になると、想像以上に大変でした。実習の時と違い、担当する患者さんは複数になるので、患者・家族への対応、それに伴う記録など時間管理をうまくしないと仕事が捗りません。もやもやしながら働いていたので、「看護師は向いてないかも・・・」と辞めようと思ったこともありましたが、「今、辞めたら、後悔する」と思い始めたのは、仕事や職場に慣れ、患者さんとの会話が自然な形でできるようになった時でした。

患者さんの「しんどい」や「痛い」といった訴えに対して少しでも楽になれるよう応えたい

私が看護をする時に意識していることは、患者さんの「しんどい」や「痛い」といった訴えに対して少しでも楽になれるよう応えることです。もちろん、すべてを叶えることはできませんが、どうすれば楽になれるかを様々な方法を考えるようにしています。例えば、「痛み」を訴える患者さんに対しては、痛み止めの薬を使うといった医療的なことだけでなく、不安な気持ちを落ち着かせるために、そばにいて、傾聴しています。そばにいて聴くということについても経験を積み、知識を得て、向上させていきたいと思いますが、今できることとして、理解してあげる、受け止めてあげるということをするように心掛けています。「聞いてくれて、ありがとう」とお声掛け頂くと、私自身もホッとした気持ちになります。こんな風に、患者さんとの関わりが深まるにつれて、看護師の仕事にも楽しみを見出せるようになってきました。

術後の患者さんの元気な姿になっていま過程に関わることができるのが看護師の仕事の魅力

私は消化器外科・泌尿器科・皮膚科の混合病棟にいますので、手術を受ける患者さんの対応をすることが良くあります。この仕事に就いて良かったと思うのは、術後の患者さんは、痛すぎて動けないということがよくあります。そんな、患者さんが、元気になり、身の回りのこともご自身でされる姿を見て、とても嬉しい気持ちになること、そして、その過程において自分が関わっていることが看護師の仕事の魅力だと感じています。新人時代も終え、2年目に入りますが、将来のチャレンジを考える余裕はまだなく、本音は少し焦りを感じています。この1年間で学んだことを確実にできるようになることに加えて、経験したことがない看護を経験し、そのために必要な知識の獲得、技術の習得を積み重ねていきたいと思っています。できることをさらに増やすこと、これが2年目のチャレンジです。そして、後輩が入職してきたので、質問されたことについて、しっかり教えられるようになりたいと思います。