放射線科 RADIOLOGY

放射線科 検査<マンモグラフィ>

概要

マンモグラフィとは、乳房のエックス線撮影のことです。乳房は、全体が柔らかい組織で出来ているため、乳房専用の撮影装置を使って撮影をします。この装置で乳房を撮影することによって、数mm程度の小さな病変を発見することが出来ます。
当院では2019年1月より新しいマンモグラフィ撮影装置を導入しました。従来の装置にはなかった、高精細な撮影モードが搭載されており、見たい部分にピントを合わせた鮮明な画像を撮影できるようになりました。今までは乳腺の重なりにより見分けることが難しかった病変の発見や細かな石灰化の観察が容易になり、診断の精度がさらに向上しました。

所要時間

検査時間は更衣から退室まで、約10分~15分です。検診で異常が見つかった場合などの精密検査では、もう少し長くなることがあります。

検査を受ける前に

・撮影の際は、上半身だけ専用の検査衣に着替えていただきます。
・わきの下に制汗スプレー等を使用されている場合は、乳がんを疑う石灰化と似た写り方をするため、拭き取っていただきます。
・長い髪は束ねていただきます。
・貴金属は外していただきます。

検査の実際

撮影は、乳房を前方に引き出し、透明な板で上下方向と斜め方向からの2回、挟んで撮影していきます。一度に両方の乳房を撮影することはできないので、左右別々に合計4回撮影します。挟むとき多少の痛みを感じることがありますが、挟んでいるのは撮影を行う短い時間だけです。痛みが最小限になるよう声を掛けさせて頂きながら、ゆっくり押さえていきます。この時、リラックスして力を抜くことで痛みを軽減できます。

よくある質問

Q: どうして乳房を押さえて撮影するの?
A: 乳房は人によって厚みも大きさも違います。良い写真を撮るためには、乳房をなるべく引き出し
均一な厚みにして写すことが大切です。このことにより、乳腺の重なりが少なくなり、乳房全体をすみずみまで見ることができ、小さながんもはっきり写すことができます。また、乳房の厚さが薄く平らになることで、X線の量も少なく撮影ができます。

Q: 超音波(エコー)と、どちらがいいの?
A: どちらが優れているのか、いちがいには言えません。一般的には、腫瘤病変ではエコーがよく、
石灰化病変ではマンモグラフィがいいと言われています。また、若い方はマンモグラフィではわかりにくいといわれています。それは、若年者の方は乳腺が発達しており、全体的に白っぽく写ります。乳がんはマンモグラフィでは白く写るため、見つけにくくなるからです。
 

Q: 望ましい検査時期があるのですか?
A: 乳腺は女性ホルモンの影響を受けています。これを避けるため、閉経前の方が検診を受けられる時は、月経開始後一週間頃が良いといわれています。
もちろん、しこりや乳頭からの分泌物など、いつもと違う症状のある方は、出来るだけ早く受診されることをお勧めします。