放射線科 RADIOLOGY

放射線科 検査<CT>

概要

CTとはコンピュータ-断層撮影(Computed Tomography)の略で、エックス線を利用して人体の断層像を得る検査です。検査内容は、造影剤を使わない単純検査と、造影剤を静脈注射して行う造影検査の2つに分けられます。造影剤を使用すると血管や病変がより鮮明に見えることが多く、病気の早期発見などが可能となります。
当院ではキヤノンメディカルシステムズ社製320列CT装置が稼働しており、短時間で広範囲の撮影ができます。また心臓などの動きが早い臓器の検査も可能です。

所要時間

おおよその検査時間は、単純検査:5分、造影検査:約5~15分、特殊検査(心臓CTなど):約20分です。

検査を受ける前に

・単純検査の場合、前処置は必要ありません。
・造影検査の場合、食事は検査4時間前からお控えください。飲み物は検査直前まで積極的にお取りください。
また、事前に造影剤同意書、問診票の記入が必要となります。その時に検査説明用紙も一緒にお渡ししますので、よくお読みになってください。
・造影検査を受けられる方で糖尿病薬を服用されている場合は事前にお知らせください。糖尿病薬の種類によっては検査前後2日間、服用を中止していただく場合があります。
・必要に応じて更衣をしていただきます。その際、撮影範囲に装飾品(入れ歯、ブラジャー、ネックレスなど)がある場合は外していただく場合があります。

検査の実際

寝台に寝て撮影を行います。検査部位により息を止める動作が必要となる場合があります。
造影検査の場合、造影剤を静脈より注射します。
造影剤を注入している間は体が熱く感じる場合がありますが、すぐおさまりますので心配ありません。
注入中や注入後、かゆみや吐き気などの副作用がまれに起きる場合があります。
その場合は適切な処置ができる体制になっていますのでご安心ください。

【1】全身撮影
最小0.5mmの厚さで胸から骨盤を10秒程度で撮影できます。その詳細な画像をもとに、いろいろな角度からの画像や、立体画像の作成をします。

【2】CT血管(CT-Angiography)検査
造影剤を用いて撮影した画像をコンピューター処理することで、血管の立体画像を作成することができます。

【3】心臓(冠動脈)撮影
心電図とCT装置を同期させて心臓の血管を撮影します。当院のCT装置は1回転で最大16cmの範囲が撮影可能ですので、約5秒程度の息止めで撮影可能です。

よくある質問

Q:CTとMRIの違いがわかりません
A:CTのほうが骨折出血病変などに対する感度がよいのですが、MRIでは脳梗塞 脳腫瘍などの診断や軟部組織の描出に優れます。このように、得意としている分野が違うので病気の種類、検査部位によって使い分けが必要です。両方の検査を補完的に使って診断をすることもあります。

Q:CTって被ばくが多いって聞くのだけど大丈夫?
A:CT検査は体の周りに放射線を照射するので、一般撮影に比べ被ばくが多くなります。しかし、最近の装置は被ばく低減技術が向上しており、昔の装置に比べ大幅に被ばくが低減しています。当院はその最先端の被ばく低減技術が搭載されている装置が稼働していて、検査部位にもよりますが、医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME)が設定している「診断参考レベル」の放射線量よりも最大約1/2の放射線量で検査しています。

Q:造影剤って何?
A:単純検査より目的部位をより分かりやすく観察するために使用する液体状のお薬です。静脈に注射をして機械で注入します。ごくまれに副作用(吐き気・じんましん・全身がだるい等)の症状があらわれることがあります。症状によっては加療を要する場合がありますので、何か気になる症状がありましたらお申し出下さい。造影剤は尿となって排泄されますので、検査後はお水お茶などの水分を十分にお取りください。

Q:造影検査で食事したらいけないのはなぜ?
A:ごくまれに吐き気などの副作用が起きるため、嘔吐による誤飲などを防ぐ目的で食事の制限を行なっています。